5.122016
イタリア家具の王様カッシーナの魅力とは?
イタリア家具は世界中の家具好きにとって憧れの的ですが、中でも圧倒的な人気とブランド力を誇っているのがCassina(カッシーナ)です。
今回はそんなモダンファニチャーのリーディングブランドであるカッシーナについてご紹介します!
なお、カッシーナの家具を売りたい人、あるいはカッシーナの家具をこれから買うために手持ちの家具を売りたい人(種類やブランドは問いません)、ぜひチェリーズマーケットのカッシーナなど家具買取サービスをご利用ください。また、チェリーズマーケットではヤフオクにて中古のカッシーナの販売も行っております。詳しくは販売ページをご覧ください。
カッシーナとは
カッシーナの歴史
1927年教会にある木製椅子の製造事業などをしていた会社を、カッシーナ兄弟がミラノで『Cassina.S.p.A』という社名で正式に会社化したことがカッシーナの始まりでした。
当時のイタリアでは、ちょうど世界大戦が終わり、時代とともに家具事業が職人の仕事から産業化していく最中でした。世の中の動きに合わせて、カッシーナはデザイナーとコラボレーションしつつデザイン性の高い家具を工業的に生産しており、世の中にカッシーナの家具が評価され始めます。
1950年イタリアデザイン界の父ジオ・ポンティとカッシーナが出会い、豪華客船内の家具などを手がけたことで、さらにカッシーナの名が世間に広まっていきます。中でも有名な作品が、世界で最も軽い指一本で持ち上げられる椅子「スーパーレジェーラ」です。
【SUPERLEGGERA スーパーレジェーラ チェア】
その後もカッシーナは数々の有名なデザイナーや建築家たちとコラボレーションしながら素晴らしい作品を世に送り出し続け、そのブランド力を高め続けます。
カッシーナの2大コレクション
カッシーナは「イ・マエストリ」と「コンテンポラリー」という2大コレクションを展開しています。
「イ・マエストリ」とは
イ・マエストリとはイタリア語で”巨匠たちの”という意味で、20世紀初頭の巨匠と呼ばれたデザイナーたちの作品を復刻させるシリーズです。
ル・コルビュジエやチャールズ・レニー・マッキントッシュ、フランク・ロイド・ライトなどの著名なデザイナーたちとコラボレーションしています。
〈ル・コルビュジエ〉
スイス生まれのフランス人建築家で、近代建築の世界三大巨匠の1人。従兄弟と共同で家具をデザインしており、彼らがデザインした作品は今でも世界中で評価され、人気を集めています。
〈チャールズ・レニー・マッキントッシュ〉
スコットランド生まれのデザイナー。ウィーンの各地で展覧会を開き、その評判でマッキントッシュの名前がヨーロッパ中に広まりました。
〈フランク・ロイド・ライト〉
アメリカの建築家で、近代建築の3大巨匠の1人です。帝国ホテルなども手がけたライトの残した作品の中で、最も有名なのがフロアーランプで今でも彼が手がけた証明は世界中で人気を博しています。
一方、
「コンテンポラリー」とは
現代で活躍しているデザイナーや建築家とのコラボレーションを実現したコレクションで、
ジオ・ポンティやヴィコ・マジストレッティ、マリオ・ベリーニなど現代のデザイナーを代表する一流デザイナーがカッシーナの一流の家具を生み出しています。
〈ジオ・ポンティ〉
建築・デザイン界の専門誌を世界で初めて創刊した「イタリア建築デザイナーの父」と言われるミラノで生まれた建築デザイナーです。
〈ヴィコ・マジストレッティ〉
イタリア、ミラノに生まれた建築デザイナーで、現在のイタリアデザイン界の基盤となるデザインを手がけた人物です。彼の手がけた作品のうち、12点もの作品が今でもMoMA(ニューヨーク近代美術館)に展示されています。
〈マリオ・ベリーニ〉
イタリア、ミラノ生まれの建築デザイナーで、彼の手がけたデザインは家具に始まり、ステレオ、証明、タイプライター、車など多岐にわたり、その多彩なデザイン力は世界のデザイナーたちに影響を与えました。
カッシーナの名作ソファ・チェア
カッシーナの家具の中でも特に有名なのがソファやチェアなどの作品です。カッシーナを語る上で避けては通れないソファ・チェアの名作について紹介していきます。
PRIVE プリヴェ(ソファ)
プリヴェとは、フィリップ・スタルクというフランスの建築デザイナーがデザインしたソファです。カッシーナ伝統の革を加工する技術と最新の技術を駆使して仕立てたソファで、ソファを覆う革には最高の素材を使用しています。芸術性と座り心地の共存を実現した作品です。
¥価格は2,3人掛けで180万~200万円です。
cab キャブ(ソファ)
キャブとは、マリオペリーニというイタリアの建築デザイナーが制作した全面厚皮張りのソファです。キャブの発表以来、多くの人々から絶賛され続けている作品です。
¥価格は2人掛けで200万円ほどです。
LC2(ソファ/オットマン)
ル・コルビュジエというフランスの建築デザイナーがデザインしたスチールのパイプフレームが特徴のLCシリーズのソファです。
クッションには良質なフェザーを使用しており、上質な触り心地とデザイン性に富んだそのフォルムはまさに五感にはたらきかけてくるようです。LC2はニューヨーク近代美術館所蔵作品です。
¥価格は2,3人掛けで80万~100万円ほどです。
LC4(シェーズロング)
「休養のための機械」とル・コルビュジエが呼んだ寝椅子。ボディラインにフィットするようにデザインされた曲線は座って心地いいのはもちろん、見た目の美しさも完璧です。こちらもニューヨーク近代美術館所蔵作品です。
¥価格は65万円ほどです。
Maralunga マラルンガ(ソファ)
ヴィコ・マジストレッティというイタリアの建築デザイナーがデザインした「ソファ界の最高傑作」と言われているソファです。それまで木製が主流だった背もたれにモールドウレタンを使用することにより、ハイバックにもローバックにもなるのが特徴です。
マラルンガは発売以来40年間の間世界中の人々に絶賛され続け、40周年を記念してリデザインされる程の人気です。
マラルンガもニューヨーク近代美術館所蔵作品で、家具が好きな人だけではなく、デザイナー、建築家、海外のセレブなど、あらゆる人々の憧れの対象となっています。
¥価格は2,3人がけで100万~120万円ほどです。
〈なぜイタリア家具はこんなに高いのか!?〉
高い…。そうなんです。カッシーナを含むイタリアのブランド家具は、日本のブランド家具と比べて倍以上の値段で販売されています。なぜこんなにも高価なのかというと、違いはブランド力です。イタリア家具はブランド力が高く、世界中で認められている家具界の王様なのです。
そもそもイタリアは言わずと知れたデザイン王国で、世界中のデザイナーが自然にイタリア、ミラノを目指し、一流のデザイナーだけが集まるデザインの本場なのです。そんなイタリアでデザイン、設計された家具たちは世界で一番デザイン性が高いといえます。
また、家具の”人気”は人々のライフスタイルによって移りゆくので、その時々で違うものが評価されますが、イタリア家具の人気、それこそカッシーナの人気は普遍的だと言われています。
イクスシーって?
ちなみに、日本でよく聞く「カッシーナ・イクスシー」についてはご存じですか?
カッシーナ・イクスシーは本家カッシーナの正規輸入代理店で、世界で唯一ライセンス生産(他の企業が設計・企画した商品を、別の企業が許可をとって製品を生産すること)をしているブランドです。家具の輸入からオリジナル生産まで手がけています。
カッシーナの魅力まとめ
ここまでカッシーナの歴史やデザイナーたち、名作についてつらつらと紹介してきましたが、カッシーナの魅力を一言で言うと「カッシーナにしか創り出せない本物のデザインと妥協のない品質」でしょう。
カッシーナの魅力の核となるのは、デザインの国イタリアで古くから受け継がれてきた誇り高きカッシーナ家具のデザイン性の高さです。カッシーナが生み出す家具はいつだって斬新かつ柔軟性があり、モダンファニチャーの中心です。
しかし、カッシーナの魅力はその優れたデザイン性だけではなく、家具に使用する素材へのこだわりと、伝統の木工技術の巧みさにもあります。カッシーナの職人たちは、デザイナーが求めたディテールを忠実に再現し、また、革などの素材への妥協も許しません。そんなカッシーナが一つ一つこだわった家具だからこそ実現できる洗練された空間づくりもまたカッシーナの魅力です。
カッシーナはこれからも家具界に君臨し続ける世界最高峰の家具メーカーとして、品質、デザインともに人々を魅了し続けます。
そんなカッシーナの家具を取り扱うときは、我々も背筋が伸びる思いです。
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